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山形地方裁判所 昭和56年(わ)137号 判決

事件名 法人税法違反

宣告の日 昭和五六年一〇月七日

被告会社 商号 株式会社本間修一商店

本店所在地

山形県東根市大字野田八二番地の一

被告人 氏名 本間修一

年令

昭和八年二月一〇日生

職業

会社役員

本籍

山形県東根市大字野田一〇四七番地

住居

同市大字野田八二番地の一

検察官 吉田博視

主文

被告会社株式会社本間修一商店を罰金六〇〇万円に、被告人本間修一を懲役六月にそれぞれ処する。

被告人本間修一に対し、この裁判確定の日から二年間右刑の執行を猶予する。

事実

被告会社は、山形県東根市大字野田八二番地の一に本店を置き、青果物の集荷販売を営むもの、被告人本間修一は、右会社の代表取締役としてその業務全般を統括掌理しているものであるが、被告人本間は、被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、売上の一部を除外し、架空仕入れを計上するなどの不正な方法により、所得を秘匿した上、

第一  昭和五二年五月一日から同五三年四月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が三、二二〇万四、四二七円で、これに対する法人税額は一、一七九万一、五〇〇円であるにもかかわらず、同五三年六月二九日、山形県村山市楯岡笛田一丁目九番三四号所在の所轄村山税務署において、同署長に対し、所得金額が七一六万七、七〇三円でこれに対する法人税額が一七七万六、七〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって同事業年度の正規の法人税額と右申告税額との差額一、〇〇一万四、八〇〇円をほ脱し

第二  同五三年五月一日から同五四年四月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が二、八〇〇万〇、〇〇三円で、これに対する法人税額は一、〇一一万三、二〇〇円であるにもかかわらず、同五四年六月三〇日、前記村山税務署において、同署長に対し、所得金額が九二二万八、八八一円でこれに対する法人税額が二六〇万四、四〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって同事業年度の正規の法人税額と右申告税額との差額七五〇万八、八〇〇円をほ脱し

第三  同五四年五月一日から同五五年四月三〇日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が三、四〇九万二、五八六円で、これに対する法人税額は一、二四九万四、七〇〇円であるにもかかわらず、同五五年六月二七日、前記村山税務署において、同署長に対し、所得金額が五三八万一、一〇九円でこれに対する法人税額が一二〇万四、六〇〇円である旨の虚偽の法人税確定申告書を提出し、もって同事業年度の正規の法人税額と右申告税額との差額一、一二九万〇、一〇〇円をほ脱し

たものである。

累犯前科

なし

適条

被告会社につき

法人税法一六四条一項、一五九条一項、二項、刑法四五条前段、四八条二項

被告人本間修一につき

法人税法一五九条一項(懲役刑選択)、刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、二五条一項

(裁判官 熊田俊博)

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